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第27話 図星と代償

Autor: 黒瀬 蓮
last update Data de publicação: 2026-07-24 22:16:15

クロノス……?」

 背中に汗が滲む。圧倒的な威圧感。

 クロノスは、後ろを向き、何かぶつぶつ言っている。

「クロノス?」

 耳を澄ますと、

……俺のエビフライ、とっておきのエビフライ……。

(まさか、このおっさん……)

「ただのコミュ障か……?」

 思わず呟く。

 クロノスの眼光が光る。

「……はは、俺、声に出てた?」

 視線を逸らし、笑って済まそうとする。

「……ははは、わりぃ」

 頭をかく。

 クロノスが、その場でしゃがみ込む。ちらっとこちらを見ながらクロノスが呟く。

「……なぜ、わかった?」

「は?」

「……何が?」

 クロノスを見ると、何故か身体が震えている。

「……もしかして、図星?」

「…………」

 何とも言えない空気感。

(この風貌で?)

(ダメだ……顔がニヤける)

「……プッ……はははっ」

 耐えきれずに笑う。

 静かにクロノスが呟く。

「……笑うな」

「……わりぃ、恩人に対して失礼だよな」

 頭を下げる。

「……ほんとに助かった!」

「ありがとう!クロノス!」

「……その、全部食べちゃって……ごめんな」

 手を顔の前に合わせて必死に謝る。

「……美味かったか?」

 
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    クロノス……?」 背中に汗が滲む。圧倒的な威圧感。 クロノスは、後ろを向き、何かぶつぶつ言っている。「クロノス?」 耳を澄ますと、……俺のエビフライ、とっておきのエビフライ……。(まさか、このおっさん……)「ただのコミュ障か……?」 思わず呟く。 クロノスの眼光が光る。「……はは、俺、声に出てた?」 視線を逸らし、笑って済まそうとする。「……ははは、わりぃ」 頭をかく。 クロノスが、その場でしゃがみ込む。ちらっとこちらを見ながらクロノスが呟く。「……なぜ、わかった?」「は?」「……何が?」 クロノスを見ると、何故か身体が震えている。「……もしかして、図星?」「…………」 何とも言えない空気感。(この風貌で?)(ダメだ……顔がニヤける)「……プッ……はははっ」 耐えきれずに笑う。 静かにクロノスが呟く。「……笑うな」「……わりぃ、恩人に対して失礼だよな」 頭を下げる。「……ほんとに助かった!」「ありがとう!クロノス!」「……その、全部食べちゃって……ごめんな」 手を顔の前に合わせて必死に謝る。「……美味かったか?」 クロノスは静かに言う。 顔を上げて、クロノスを見る。「……ああ、死ぬほど美味かった」 思わず笑顔が溢れた。 ログチーがこそっと呟く。「シルバーがいつもこの顔なら、女の子がほっとかないのにね」 クスクスと笑う。「……うっせぇ!」 ログチーを手で捕まえる。 バタバタもがくログチー。 傍目に見ながら、クロノスが何かを持ってくる。小さな箱。 クロノスは無言で、それを差し出す。「……」(何か言えよ!顔怖ぇよ!) 恐る恐る聞いてみる。「……何?これ?」「……」(開けろってことか?) 箱の中には小さな黒いピアスが一つ。 クロノスの顔を見る。「クロノス……俺、ピアス開けてないし」「せっかくで悪いんだけどさ?」 チラッとクロノスを見る。 後ろを向き、何かを探している。 そっと後ろから覗こうとすると、クロノスがいきなり振り返る。「……っ!?」 ログチーが驚いて、俺の顔に貼り付く。「うわあああああっ」「……っ!」 隙間から、クロノスの手を見ると、裁縫箱の奥に眠っていたような錆びかけの物騒な針を握っている。 まさか⸻? 顔からログチーを引き剥がす間

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  • 銀の怪盗は真夜中に覚醒する   第22話 11月8日、朝の再会

     昨日の夜じゃなく…… 11月8日の朝を強くイメージする。 頼む…… 上手くいってくれ…… 視界が歪む。足元の感覚が薄れていく。 ……ルバー「シルバーってば!」 呆れ顔でログチーが叫んでいる。 誰もいない屋上。日差しが目に入って眩しい。 日差しを隠すようにスマホをポケットから出し、時間を確認する。 11月8日8時20分。「……戻ってる!」 思わず立ち上がるが、マントに引っかかり前に倒れる。「……いたたた」「シルバー、かっこ悪っ」 ログチーが冷ややかに言ってくる。「うるせー!!」「……とりあえず今日着てた服に変えてくれ」「これじゃあ目立って仕方ない」「仕方ないなぁ」 ブツブツ言いながらログチーは俺の服装を変える。 黒い帽子、黒縁眼鏡、白パーカーに、黒いアウター、黒いパンツに銀のチェーンがついている。「……チェーンはいらねーんだけど」「もう、文句ばっかり言わないでよ!」 ほっぺたを膨らましながら怒っている。 小さくため息をつきながら呟く。「まあ、いっか」 屋上からエレベーターで12階に降りる。 時刻は8時25分。 会社のドアが見えるところに隠れて、中川を待つ。 何人かが、通り過ぎて行くが中川は見当たらない。「……まさか、飛び降りてないよな」 ふと視線を上げると、目の前を中川が通り過ぎた。 いた! 慌てて、追いかける。「中川さん!!」中川が振り返る。「……キミは?」「……えーっと、その……」「中川さんに渡したい物があって……」 急にしどろもどろになる。 中川が優しく微笑む。「よくわからんが、中で話そうか……」(……もしかして不審者と思われてる?)(中に入ったら捕まる……とか?)「何をしてる?入ってくれ」 中川が言う。 虎穴に入らずんばなんとやら……だ。覚悟を決め、頷く。 中川の後ろを少し警戒しながらついて行く。当たり前な事だけど、正面ドアから入る。 同じオフィスなのに、夜とはうって変わって朝は全く違うオフィスに見えた。 中川の後をついていく間に、何人かの社員にジロジロと見られる。(まさに背水の陣だな……) 中川が奥の部屋に入る。紫音はその後をついて行く。 社長室と書かれている部屋。中にに入ると、中川が秘書と思われる女性に合図をする。「ちょっと席を外してくれ」「…

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